ニャボの情熱に負け、パッションフルーツを手に入れそこなった私。
時間は12時をまわり「お腹も空いてきたし、マトケの調理をしにそろそろ帰ろうかいな」と思ってはいたものの、次から次へと出てくる出品物に期待をしてしまいます。
農作物しか出てこないのに・・・・
これが、貧乏性と言わずに、どう表現できるでしょう。。。
その、貧乏性が功奏してか、ムチョモと呼ばれる串焼肉が裏手から登場!
さらに、プラスティックのケースからファンタオレンジがおもむろに取り出されます。
「よし!これならいける!」と確信した私は目を細めてケースの中のジュースの種類を探ります。
「てやんでい、そんなケミカル色なジュースは真っ平ごめんだ。」と江戸っ子でもないのに江戸っ子気質が頭をもたげ、物色するのは、緑の山の形をしたヤツ。
あ、マウンテンデューですね。
ちなみに略して「山デュー」。
ずっと昔から言い続けて一向に周囲にに定着した様子はありませんが。。。
「あ、あった。緑のヤツ」
ウガンダのいいところを一つ挙げると日本ではなかなか手に入らない山デューがどこでも手に入るところでしょうか。
私はムチョモと山デューのセットの登場を今か今かとまつわけです。
だが、待てども待てども出てくるのはファンタオレンジ・・・
「いったい何本のファンタオレンジがあるとかいな」
と思っているところに、MCのセボが緑のヤツに手をかけました。内心のガッツポーズと財布を握り締める手に力が入ります。
そしてまたもや壁が立ちふさがります。
今度はセボに5500ushで競り落とされるではありませんか!
スタートは1500ush。ボクは競の最初から声を出していたのに、5000ushまで出して。。。
村で買えば会わせて1500ushもしなにのに・・・
涙をのんでいたら、MCのセボが山デューを手渡してくれました。
「涙なんかのまずに、こいつを飲みな」と。
しかも、5000ushで(笑)
競に負けといて負けた値でほしいものが手に入るんだから、ウガンダ人は優しいです。ここも、ウガンダのいいところの一つですね。
ムチョモとマウンテンデューで息を吹き返しました。
「さて、もう少しねばるか」と思ったのはいいとして、実はこの時「帰りどころ」を完全に逸しただけで・・・時計は1時を回ります。「そろそろ帰って、洗濯をしないと」と腰を上げようとしたその時。
歴史は動いた
コーラの瓶につめられたホットチョコレート色をした何か・・・
セレスがこそっと「That's local beer made by sour banana.」
サワーバナナって何?と聞き返すと、ボクのもらったばかりのマトケを指差します。
コレを試さずしてウガンダを知ること無かれ
バッカスが私にささやきます。
そのささやきに耳を傾けている間、競はムチョモとベルというウガンダ産のラガービールのセットに移っていました。
教会でお酒を振舞っていいんですか?
そこはアフリカクオリティー
きっとファーザーも赤道直下で天からじゃ眩しすぎて見えなかったのでしょう。
マトケビールと本日2本目のムチョモを今度は無事にゲット。まずはマトケビールの臭いを確認。
ちょっと青臭い・・・
ボクは青二才。
味は発酵途中の地酒のような酸味。ちょっと白ワインっぽいボディー。
ムチョモを肴にしてもコーラ瓶1本はきつい。
アルコール度数は高くない。それなのに、あっというまに回ってきます。きっとバッカスの差し金だったのでしょう。
それをちょびっと残して、ふらふらしながら立ち上がり、セレスに一言「酔ったから帰る」。
お酒をたしなまないセレスからしたら、「ええ?このタイミングでそんな理由で?」と内心突っ込んでいたはずです。去り際に牧師から、「来てくれてありがとう、屋根代を出してくれてありがとう」とうれしい言葉をいただきました。
私自身クリスティアンじゃないですし、競りで買わなくても、村で安く手に入るものばかりでしたが、経験と村人との交流ということを考えればペイしたんだと感じています。
さて、千鳥を踏む足でマトケを頭に抱え家路についた私。
よくアフリカで頭にものを乗っけて歩いている写真なんか見かけますよね?
あれって結構難しい!
うまく頭の上で安定しない。通常バナナの葉をクッションにしているようですが、それなしでは脳天が痛い。頭上で安定しないので、支える腕がしびれて仕方が無い。
など、ニャボの様に軽々と頭キャリーをするには訓練が必要のようです。
家は村の中心をはさんで教会とは反対方向。村を突っ切って帰ります。
頭にマトケをのせた千鳥足のムズング
これだけで、笑いの種。「なんともおいしいところをもって行ってるんだろう」とほくそ笑んで帰宅しました。村人にちょっと受け入れてもらった気がします。
マトケ一株をもらったのは、「おいしい」とは思いませんがね。。
0 件のコメント:
コメントを投稿