Ennyanja Nalubaale- ビクトリア湖

2012/04/26

パワーオブミュージック


わけもわからずに、体が震え、鳥肌が立ち、涙がでる。
感動するってそういうことだと思っている。

ウガンダの音楽は2ビートでリズムはどんな曲でも一緒。正直いうとレゲエを聴かない私としては、ジョゼ・カメレオンも、ベベ・ケンゾーもボビー・ワインも好んで聴かない。

だけど、世界にはもっといろんな音があって、楽器があって、音楽があるんだぜ!

それを伝えたくてMusic Caravanを昨年9月に立ち上げた。音楽隊員を中心に小学校教諭隊員や青少年活動隊員が集まり、音楽の楽しさやさまざまな形態を伝えようというもの。活動場所は小学校から村のど真ん中までどこでも。なぜなら音楽はどこでも、だれでも、だれとでもできるから。

3月末に行ったアガリ・アワム小学校は音楽隊員でMusic Caravan発起人の小堀女史の任地。
とてもきれいな学校で会場準備に少々の遅れはあったものの準備万端。この日は全部で3ステージ。全校を3つにわけ、低学年からステージに招いて披露。

ステージではリコーダーやバイオリンの演奏など普段耳にすることのない音を聞いてもらったり、世界にひとつだけの花(手話付き)、さんぽ、日本民謡など日本語の歌紹介。

民謡なんかはウガンダ伝統の羊の皮を張ったドラムでリズムを取りながらひょっとこやオカメさんの面をした隊員が踊って子供を楽しませる。時にはそのお面にびっくりして泣いてしまうウガンダの子供たち。

今回私はオカメさんだったので面白おかしく、泣かせてやろうと意気揚々と登場!したのだが、子供はきょとん・・・
さ、さすがシティボーイズあんどガールズ。そんなものではびびりません。

ちなみにデジカメで写真をとっても「デジカメぐらいウチにあるし~」と珍しがらない・・・それに、全員靴はいてるしね・・・ウチの学校は60%ぐらいは素足。これは靴をもっていないわけじゃなくてもったいないからはかないだけ。家の裏に住む3歳ぐらいの子供は僕をみると鬼をみたように泣く。もちろん私は普段お面はつけてない。

最後のステージでは高学年ということもあって世界地図を広げて「ウガンダはどこだ!?」「日本はどこだ!?」と軽いクイズ。大抵の子供はウガンダの場所を知らない。無論日本の位置も。世界地図が売っていないからだ。国内地図は路上で売っているのに。かつて麟太郎や龍馬が日本の小ささを知り世界の大きさを知って好奇心と向上心を刺激されたようにこの国に世界地図があれば変わるものは大きくあると思うのだが・・・

さて、ニジェールあたりをウガンダだと勘違いしていた子供たちとワイワイ言いながらステージはサプライズが。小堀女史の生徒たちがピアニカを演奏してくれた。曲目は「ふるさと」。ただただ、帰りたくなった。そしてクライマックスのソーラン節へと向かう。これは、テッパン中のテッパン、アップテンポと見た目の派手さで盛り上がる。


大トリが終わりモモをピクピクさせながら最後の挨拶を済ませるわれわれ。
と、ここでさらにサプライズ。
小堀女史がおもむろにキーボードの前で「みんな練習したよね?最後だから楽しんで歌おう!」と何かを弾きだした。イントロを聞いただけでは何の曲かちょっとわからない。そうするうちに子供たちが詩をつむぎだす。
There comes a time....when we head a certain call.
When the world must come together as one.

曲が進めば進むほど私は涙をこらえきれなくなっていた。
We are the ones who make a brighter day
So let's start giving...

みんなで歌った後に、女子生徒から質問がとんできた。

「なんで、ないているの?」

隊員それぞれいろいろと言葉にしては見たものの、うまく答えられない。



その答えは、彼らが大きくなって世界に飛び出したときに自身で見つけてほしいと心から願った。

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